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『レ・ミゼラブル』と『大奥~永遠~』

2012.12.1

 11月17日から始まった『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』は、前作の220%という驚異的なスタートとなりました。前作は夏公開で40 億円という結果でしたが、今回はどこまで記録を塗り替えるのか注目されます。11月26日時点で30億円を突破し、『海猿』を抜いて今年最速ペースでの大台突破です。

 中身の面白さと感動度が勝負の『人生の特等席』と『カラスの親指』はまずまずのスタートですが、『のぼうの城』は期待通り30億円突破の大ヒットになりそうです。また、スタートは意外と渋かった『悪の教典』は、2週目以降の落ちが少なく、クチコミで拡がっている感じです。このままお正月まで頑張れれば意外な結果を残せるかも。『海猿』のあの仙崎が、笑顔であんなことを…という衝撃作は、やはりほっておけない映画なのかもしれません。

 さて、いよいよお正月映画です。ここ数年、寂しいお正月が続きましたが、今年は大豊作です。第1弾は『007スカイフォール』。10月から試写が始まっていたのに、とうとう観ることができずに初日を迎えてしまいます。既に試写を観た番組編成担当のレポートによると、「かなり、本格的に、いい」のだそうです。イギリスでの国をあげてのお祭り騒ぎは日本でもニュースになりましたが、日本でも 20億円を超える大ヒットになるのではないかと思います。

 第2弾は『今日、恋をはじめます』。少女コミックが原作で、中高生から若い層まで幅広く支持されており、やはり20億円~30億円の大ヒットになると思います。

 第3弾は一気に4本が封切られます。14日から始まる『ホビット』も、日米同時公開ということで試写がまだ行われていません。『ロード・オブ・ザ・リング』の前章と言われれば観ないわけにはいきませんが、日本でどのくらいのヒットになるのか予測がつきません。また 15日スタートの『妖怪人間ベム』は、試写室で涙ぐむ人が続出という感動作です。子供から大人まで楽しめるお正月ファミリー映画の決定版と言えそうです。アニメ『ONE PIECE FILM Z』は前作の実績からして、『ホビット』を超える大ヒットになることは間違いありません。『フランケンウィニー』は、鬼才ティム・バートン監督の“未来の”カルトムービーです。あの名作『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』を最初から劇場公開で観た人なんて、あまりいないはずです。『フランケンウィニー』もディープなファンならはずせません。私は大好きです。

 そしていよいよ第4弾として、このお正月の大本命『レ・ミゼラブル』の登場です。私たちが子供の頃から親しんだジャン・バルジャンの物語であり、ミュージカルの金字塔である名作舞台の完全映画化です。ほぼ日米同時公開なので、ようやく12月5日に完成披露試写会があります。日本での目標は40億円ですが、目標をオーバーできるほどの作品の仕上がりを期待しています。日本映画では『大奥~永遠~』が登場します。男女逆転の『大奥』はテレビドラマにもなって、多くの方に親しまれています。物語として人を惹きつける面白さがあり、かなり集中して楽しめる仕上がりです。キャストも最高のコンビです。架空の“歴史もの”としてお楽しみください。

 日本で3本指に入る人気劇団の「劇団☆新感線」のチケットは入手しづらく、生の舞台を観ることは難しいです。その舞台を近くの映画館で、リーズナブルな料金で楽しめる『ゲキ×シネ』の最新作が1月に公開されます。『ゲキ×シネ』は舞台とはまた違う魅力があり、アップやカット割りの工夫で、あのエネルギッシュな魅力がスクリーンいっぱいに伝わってきます。まだまだ食わず嫌いの方も多いと思いますが、ぜひ一度お試しください。

 アート系で良かったのは、『ソハの地下水道』『ル・アーブルの靴みがき』『ふがいない僕は空を見た』『桃(タオ)さんのしあわせ』『その夜の侍』です。試写で観ることができなかった作品で期待しているのは『演劇1』『演劇2』『モンサントの不自然な食べもの』です。ハリーポッターのダニエル・ラドクリフが主演している『ウーマン・イン・ブラック』は怖い怖いホラーでした。

2012年11月27日
(フォーラムネットワーク 代表 長澤裕二)

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