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2021.1.22
『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』古典的名作が輝きながら現代に蘇る。
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『若草物語』は、世界名作劇場としてテレビアニメされたこともあり、広く知られています。おしとやかで美しい長女メグ、情熱家で男勝りな次女ジョー、優しく病気がちな三女ベス、わがままでおしゃまな四女エイミーの四姉妹の物語に夢中になった方も多いのではないでしょうか。その名作が、『レディ・バード』と同じグレタ・ガーウィグ監督とシアーシャ・ローナン主演の組み合わせで、奇蹟の傑作となって現代によみがえりました。
全般にわたって、原作の第1巻にあたる子供時代と、第2巻にあたる大人時代が交互に描かれます。物語は、主人公であるジョーを中心に、大人になった姉妹たちが厳しい現実に立ち向かっていくシーンから始まります。女性は結婚しなければ生きていけないと言われた時代に、小説家として自立したいジョーは、家庭教師の仕事をしながら作品を出版社に持ち込みます。出版社からは作風が地味だと売れないと釘を刺されますが、ジョーは確信を持って自分たち姉妹の物語である『若草物語』を書き始めます。実際に自身の体験をもとに『若草物語』を書いた原作者のルイーザ・メイ・オルコットは生涯独身でしたが、主人公ジョーに自分の姿を重ねながら、女性がどう生きるべきかを模索した先進的な人物でした。
子供時代の数々のエピソードは、回想シーンとなって次々と現れます。母親や家政婦と一緒に、南北戦争に従軍した父の帰りを待ちながら慎ましく暮らした日々は、大人になってから思い返してみると宝石のように輝いています。試写室では、幸せな子供時代の描写で号泣する人が続出しました。人間にとって過去の幸せな記憶は、「今は失われたもの」ではなく「人生でかけがいのないものを得た証」であり、大切な宝物です。その輝きは、厳しい現実に立ち向かう原動力となるものではないでしょうか。
ロッテントマトでの批評家支持率は驚異の95%、絶賛の嵐となっています。女性だけではなく男性にもお勧めです。ぜひご覧ください。
(フォーラムシネマネットワーク番組編成 長澤純)
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