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2019.2.15
三人の名女優が火花を散らす、
優雅で高貴なドロドロの権力闘争。
『女王陛下のお気に入り』
FORUM SELECTION
オスカー女優のレイチェル・ワイズとエマ・ストーンの2人が、女王の “お気に入り” (側近) の座をかけて火花を散らす、と思いきや、アン女王役のオリヴィア・コールマンがオスカー女優2人を凌駕する凄い演技を見せ、ヴェネチア国際映画祭での銀獅子賞と同時に女優賞を受賞する快挙となりました。ゴールデングローブ賞では、オリヴィア・コールマンが主演女優賞を見事に受賞し、レイチェル・ワイズとエマ・ストーンも助演女優賞ノミネートに名前を連ねました。アカデミー賞でも、オリヴィア・コールマンが主演女優賞ノミネート、レイチェル・ワイズとエマ・ストーンの2人が助演女優賞ノミネートとなりました。また『ROMA/ローマ』と並んで最多となる10のノミネートで一気に賞レースの主役に駆け上がりました。
時は18世紀初頭、アン女王が統治するイングランドはルイ14世のフランスと戦争中。女王の幼馴染で女官長のサラ (レイチェル・ワイズ) は病弱で気弱な女王を意のままに操り、絶大なる権力を握って国政を動かしています。そこに、サラの従妹で没落貴族の娘であるアビゲイル (エマ・ストーン) が召使となって近づきます。
物語は、攻めるアビゲイルと受けるサラを中心に進んでいきますが、アン女王が見せる弱さ、気まぐれさ、それでいて頑固なところもある捉えどころのないキャラクターに目を奪われます。17人のわが子に先立たれるという不幸を背負いながら、女王の仕事の重責に押しつぶされないよう懸命にもがく姿は、哀れで愛らしく不思議な魅力がにじみ出ています。男性の登場人物も多く、様々な魂胆を持って3人に近づいたり利用しようとしたりしますが、一貫して物語の中心は女性3人の愛憎劇で、これが300年前の実話かと思うと驚きます。
音楽がとても印象的です。バロック音楽をベースにしつつ、現代的な要素をうまく加味し、物語に華を添えています。ギリシャの鬼才、ヨルゴス・ランティモス監督はアートな作風で知られていますが、今作では女優3人を主役に据えたエンターテインメントに徹している印象です。ぜひご覧ください。
(フォーラムシネマネットワーク番組編成 長澤 純)
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